製造工場でたくさん流通しているアクセサリーを作るお仕事もあるでしょうし、磨きだけとか、ひたすらキャドだけの仕事もジュエリー会社の仕事でしょうが、ひとつひとつ手作りするジュエリー作りというのもあります。零細、個人のアクセサリーショップが東京にもたくさんあります。
おおぜいスタッフを募集しているわけではないけれど、ジュエリーショップで働く人は、たいていジュエリー教室やアクセサリーのデザイン学校を経験してどこかにアルバイトとして入っているので、自分で作ろうと独り立ちあるいは転職すれば、ジュエリー屋さんのお仕事ポストに空きが出ます。
彫金の加工作業というのは音も出ますからジュエリーのアトリエを構えるには、どこか防音の設備も必要なので、ジュエリー専用の工房を借りて作業するひとも多いです。
手先の器用さに自信があるひとはたくさんいますが、コミュニケーションが得意でひとと良く話しのできる性格でありながらこつこつ細かい仕事が得意というタイプは職人にはあまりいません。人前に出るよりも、ひたすら物に向かって奥に引っ込んでこつこつ作るというひとの方が圧倒的に多いです。そしてうまく表現が伝わって成功しているひとも前者のタイプのようです。ひととしゃべっている時間より物としゃべっている時間の方が幸せというタイプが職人をめざしているからでしょうか。
人とお話しする、お話し好きは、しゃべってばかりで手が止まってしまっては職人はできないのかもしれませんが、ずっと黙ってばかりではなく、表現を発信したい、新しいデザインを魅せたい、見てほしい聞いてほしいという気持ちが前にでていくような仕事、ジュエリーの仕事とはそういうものだと思います。
ジュエリーデザイナーあるいはアクセサリー作家になるには物を通して雄弁でなければならないのです。